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幸湖さん、変性性脊椎症と言われる。 [2020年12月]

幸湖さんの後ろ足が治らないどころか、12月に入ってから悪くなっているようなので、
動物病院へ行きました。
今度は自分で色々先生に訊いてみなさいと主人が言うので、
主人には車で待っていてもらい、幸湖さんを抱っこして行きました。

このご時世、待合室は空っぽで、
椅子には大きなぬいぐるみが一つおきに座ってました。


幸湖さんの足が悪くなった日、朝も、主人の母が散歩に連れて行く前も、
幸湖さんの足は正常で、何の兆候もありませんでした。
いつものように歩いたり、走ったりしてました。
散歩の途中で、急に「きゃん!」と鳴いて座り込んでしまい、
母は慌てて抱っこして家に帰ってきたそうです。
あとから聞いたところでは、
帰って来る間、きゃんきゃんが鳴き続けてたそうなので、
母はパニックになってたそうです。

私が仕事から帰ってきたときには、
もう幸湖さんの足は正常じゃなくなってました。
突然こうなったので、私は脱臼か、悪くて骨折かと思ってました。

次の日、主人が動物病院へ連れて行ってくれたのですが、
脱臼もしくは骨折という診断ではありませんでした。
レントゲンを撮ることもなく、様子をみましょう、という感じだったそうです。
明らかに左足を庇うように立っているのに、様子をみるだけ?
主人は母から聞いたことも、自分で見た様子もちゃんと話したと言います。
私より説明がうまいので、その点は疑ってはおりませんでしたが。

なかなか治らないので、前回は違う病院へ連れて行ってもらい、
ヘルニアという診断がでましたが、やはり治らない。
幸湖さんは、とことこ歩く、ということはせず、
常にだーっと走る!なので、治らないのかなとも思ってましたが、
ここのところ、目に見えて悪くなってきたので、
さすがにこれはだめだと、行ってきました。

今回の先生は、いつもの先生ではありませんでした。
それでも、「MRIの検査をしないと、診断ができません。」と、言います。
MRIはどこへ行っても、15万と言われますよ。
いや、そういうことではなくて、MRIで何の診断をするんですか?
なぜレントゲンをとるとかをせず、いきなり15万のMRIなんですか?
そう言いたいところをぐっとこらえ、
「これは脱臼ということはありませんか?」
と訊いてみました。
「ほぼほぼ、変性性脊椎症だと思います。」

ああ、やっぱり。
と、思いました。
もう、お別れなんだ。
と、思いました。
しかし。
あの日の散歩に出るときも何でもなかったのに、
こんな風に突然おかしくなるもの?
そこで、
「変性性脊椎症の症状は突然でるんですか?」
と訊いてみました。
「いえ、徐々に出てくるんですよ。」
ええ?うそ~
「5月、6月?に診ていただいた前の日に突然こんなになったんですけど。」
今度は先生が、
「えっ?」
そこで、そうなった経緯を、母から聞いたことを忠実に話しました。
「きゃんきゃん鳴いてた?じゃあ、痛かったってことですねぇ。」
先生は考えるように言って、
「うーん、それだとヘルニアの可能性もありますね。」

それでも、MRIと髄液の検査をしないと診断ができないそうです。
主人と話しましたが、MRIはお願いしません。
確定診断が出たとしても、治らないんじゃ意味がありません。

「先生、症状が出てから、どのくらい生きることができますか。」
「1年以上生きた子はいます。」

幸湖さんの後ろ足が正常に動かなくなったとき、調べました。
大体1年位で逝ってしまうとありました。
わかっていたのに、訊いてみました。
先生は、隠すことなく答えてくださいました。

「小心者は家にいなさい。」
と、常に主人が幸湖さんを病院に連れて行ってくれましたが、
結局、一番ショックな回答を、私自身が聞くことになりました。
大泣きすることもなく、ショックで放心することもなく、
淡々と質問して、淡々とお話をうかがいました。

先生が勧めてくださったので、
DHAとEPAの入ったサプリをいただいて帰ってきました。
液体なので、おフランス製のお食事にかけてます。
お皿まで綺麗になめてくれるので、残さず体内に入っております。

幸湖さんの後ろ足や腰を、マッサージしようとさすさすすると、嫌がられます。
よいしょっと立ち上がって、逃げていきます。


幸湖さんとの
来年の春はあるかもしれません。
夏は、ないかもしれません。
秋は、もうないでしょう。

幸湖さんがいなくなっても、主人と私はここで生きていくでしょう。
この10年、幸湖さんがいてくれて、とても楽しかった。
そして、沢山のことを教えてもらいました。
もっと一緒にいたかった。
もう少し一緒にいられると思ってた。
幸湖さんは、ずっと元気だったから。
病気をほとんどしなかったから。
だから、こんなに早くお別れがくることになるとは、思わなかった。

まだ幸湖さんは逝ってしまったわけではないけれど、
もう、ほんの少しの間だけれど、
幸湖さんが幸せであるように、しようと思います。

















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