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幸湖さん、虹の橋のたもとへいく2 [2024年1月]

あれから、夜が明けるまで幸湖さんの傍にいた。
幸湖さんの前足を、そっと握ると、とても冷たかった。
毛の上から撫でても、冷たさが感じられるくらい冷たくて、
頭をそっと撫でると、やはり冷たく、堅かった。
今にも、目を開けそうだった。
そんなことは、もう二度とない。

気が付くと、外は薄明るかった。
いつものように雨戸を開けた。
いつものように。

10時頃、霊園の車が幸湖さんを迎えに来た。
1階の窓から、幸湖さんを、主人が運ぶ。
私も後を追う。
タオルを握りしめて。
ピンクの水玉のベッドのまま、幸湖さんは車に乗せられた。
ラッピングしてもらった花束は、そのまま幸湖さんと一緒に車に乗った。
頭を撫でると、涙がでた。
もう、二度とこの姿を見ることはできないんだ。
握りしめたタオルで目を拭く。
こんな日がくることは、わかっていて、覚悟はしていた。
でも、涙がとまらない。
右側から、主人の鼻を啜る音が聞こえる。
棺掛けが掛けられて、幸湖さんは見えなくなった。

霊園の車は、ゆっくり走っていった。
幸湖さんとゆっくりお別れができるように。
見えなくなるまで、見送った。
その頃には嗚咽が止まらなくなって、主人に背中をぽんぽんされていた。
覚悟していても、こんなに悲しいものなのか。
幸湖さんが逝ってしまってから、初めて声をあげて泣いた。
タオルに顔を埋めて。


今日、動物病院から、お花とメッセージカードが届いた。
とても嬉しかった。
でも、また涙が出てきて、声をあげて泣いた。
幸湖さんが、いつも寝ていた場所は、まだそのままになっている。
その上に突っ伏して泣いた。
幸湖さんが、いないことに泣いた。

病院からのお花は、主人のお母さんが買ってきてくれたお花の横に置いた。
幸湖さんの遺骨は、明日帰って来る。

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